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UP-Aの概要

UP-Aは、主に13~18歳前後の子どもを対象とした個人療法です(集団療法として実施することも可能です)。週1回、45~75分のセッションを、全部で平均16回行います。

UP-Aは、以下の8つの中核モジュールと、任意の親用モジュールから構成されています。各モジュールには推奨セッション数が設定されており、その範囲内でセッションを実施します。子どもたちは、各モジュールで感情に対処するための様々なスキルを学びます。最終的な目標は、自分が望む生き方ができるようになることです。プログラム自体への親の参加は必須ではありませんが、子どもが治療に取り組み、ホームワークを行い、困難に立ち向かうのをサポートする必要があります。また、必要に応じて、子どもを育てるうえであまり役に立たないと考えられている感情的な養育行動について学び、より役に立つ反対の養育行動に変えていきます(親用の内容については、UP-Cの「感情的な養育行動 vs 反対の養育行動」をご覧ください)。

​中核モジュール

モジュール1:動機づけ

最初に、今何に困っているのかを確認します。そして、UP-Aを通して達成したい目標を立てます。困難なことに取り組むのはとても大変なことです。そのため、とても大変に感じる時でも、プログラムに参加するやる気を維持し続ける方法についても話し合います。

​モジュール2:感情の心理教育

不快であったとしても、感情は生きていくうえでとても大切なものです。モジュール2では、さまざまな感情と、その機能について学びます。また、感情体験を小さなパーツ(考え、行動、身体感覚)に分ける練習をします。どんなきっかけで感情が起き、それによってどんな結果が起こっているのかについても学びます。何が起こっているのか把握できるようになると、感情に対処しやすくなります。

モジュール3:行動活性化

モジュール3では、感情と行動の関係について学びます。やる気がでなくても、あえて何か楽しめそうなことややりがいのありそうなこと、あるいは自分を大切にする活動をして何が起こるか確かめる実験に取り組みます。そして、少しずつ、あまり役に立たない行動を、反対の行動に置き換えていきます。

​モジュール4:身体感覚への気づき

心臓がドキドキする、汗をかく、体が震えるといった身体感覚は、感情が生じていることを教えてくれます。モジュール4では、強い感情と関わる身体感覚について学び、そうした感覚に気づく練習をしていきます。また、苦手な身体感覚をあえて引き起こして、その感覚に慣れる練習もします。

​モジュール5:柔軟な思考

強い感情を感じている時は、いつも同じような考え方をしたり、同じような行動をとってしまいがちです。モジュール5では、あまり役に立たない考えを見つけ、より柔軟に考える練習をしていきます。また、問題を柔軟に解決する方法についても学び、練習していきます。

​モジュール6:感情体験への気づき

ここまで、感情が生じている時の考え、身体感覚、行動について学んできました。モジュール6では、感情が生じているその瞬間に、これらに気づけるようになるための練習をしていきます。その際、過去や未来ではなく現在に注意を向け、よい・悪いと判断するのではなくそのままに感じることを大切にします。

​モジュール7:感情曝露

モジュール7では、ここまでに学んだスキルを総動員して、これまで避けてきた状況や感情に向き合っていきます。急に行動を変えるのはとても大変なことです。そのため、計画を立てて少しずつ取り組んでいきます。「感情曝露」は実験です。これまで避けてきた状況や感情に向き合うことで、不安や恐怖がどう変化するか確かめます。また、恐れていることが本当に起こるのかも確かめます。

​モジュール8:再発予防

最後に、プログラムを通して達成したことを確認します。プログラムをすべて終えても、まだいくつかの問題が残っていることは少なくありません。しかし、UP-Aをやり終えた人は、感情に効果的に対処するためのスキルを学んでいるので、そうしたスキルを使って自分で問題に対処することができます。これまでの前進を維持するための計画や、今後問題に直面した際の計画を立てて、プログラムは終了です。

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